全館空調と個別エアコンはどっちが正解？

全館空調の住宅と各部屋に個別エアコンを設置する住宅、どちらにするべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

住まい全体の温度や湿度を一括でコントロールするシステム、全館空調は多額なコストをかける高級住宅にのみ導入しているものというイメージもありましたが、近年では取り入れる住宅メーカーも増え、新居に高い住宅性能を求める人も増え、コストも以前より下がっていることから家を建てる際の選択肢のひとつになってきています。

ここでは、個別のエアコンと全館空調のメリット、全館空調を導入したい場合に気にかけたいことについてまとめています。これらを十分に理解したうえで、自分が優先したいことを基準に全館空調か、個別エアコン、どちらを設置するのか決めましょう。

また、エアコン1台で全館冷暖房を可能にする方法についても紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

全館空調のメリット

家の中のどこにいても快適な室温環境

全館空調の家は、部屋ごとの温度差も少なく、家中どこへ行っても快適な室温環境となっています。 1台の空調設備で冷暖房・空気清浄・換気などをこなし、住まい全体を一日中・一年中快適な空気環境に保ちます。あたたかいリビングから寒い玄関やトイレへ行ったときなどに、急激な温度差によって、血圧が激しく上下し身体に悪影響を及ぼす「ヒートショック現象」の心配もなく、健康に暮らすことができます。

間取り設計の自由度が上がる

各部屋で冷暖房をおこなう場合、ドアや仕切りを用いて冷暖房効率を上げることを考えますが、全館空調の場合は空調のために部屋を小さく区切る必要はありません。そのため吹き抜けや大広間など、空間を自由に使った間取り設計を考えることができます。

各部屋の操作の手間いらず

基本的に24時間稼働なので、起床時・就寝時や外出時・帰宅時にスイッチを切ったり入れたりすることをせずにすみます。また建物すべての空調を1台の機器でまかなうので、各部屋でエアコンの稼働や温度設定を調整する手間はありません。

個別エアコンのメリット

初期コストが比較的安い

全館空調システムを入れるための設備（配管など空気の通り道含む）を作らずに済むので、家を建てる際の価格は全館空調をいれるよりも安く済みます。

部屋ごとの温度調整が可能

家族で暑がり・寒がりの人がいる場合など部屋ごとに個別で温度調整をしたい場合には部屋ごとのエアコンが便利です。

メンテナンスや掃除が楽

エアコンの場合、メンテナンスやお掃除が楽という点があります。業者さんに頼む場合でも安ければ数千円程度～数万円程度ですみます。

全館空調と個別エアコンの違い

1. 初期費用の違い…全館空調であれば、数百万、個別エアコンであれば取り付ける台数によりますが数十万程度。
2. メンテナンス・掃除の違い…全館空調のデメリットでもある給気口の掃除、メンテナンスが大変。エアコンであれば、手軽に掃除が可能。
3. 設置するスペースの違い…全館空調は機械室が必要な場合がほとんどですが、エアコンであれば少ないスペースで済みます。

エアコン1台で家じゅう快適な温度を保てる高性能な住宅を建てられる工務店もあります。当サイトでは、全館空調のデメリットをカバーしつつ、個別エアコンのメリットを活かせる住宅づくりができる工務店についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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全館空調には住宅の高気密・高断熱化が必須

全館空調で家全体を快適な温度に保つには、建物が高断熱・高気密であることが必須条件です。 気密や断熱性能がじゅうぶんでない建物では、せっかく快適な温度にした空気が、またすぐに熱せられたり冷やされたりしてしまい、より多くのエネルギーが必要となり、電気代・燃料代が高額になってしまいます。「冬暖かく、夏涼しい」家づくりには断熱・気密が大切です。

高い施工技術を持ったメーカーを選びましょう

全館空調のためにいくら高断熱・高気密の設計をして、性能の高い断熱材を使用しても、しっかりとした施工能力がないと、その実力を十分に発揮することはできません。快適な温度の空気を室外に漏らさないためには、家の「すきま」を減らす高い水準の施工技術も大切です。心地よい住まいづくりのために、しっかりとした断熱・気密の設計、施工技術を持つ職人がいるメーカーを選びましょう。

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